<2019.11.27~12.16>『示現 – 加藤 巍山展』/個展のお知らせ
このたび日本橋高島屋S.C.本館 美術画廊Xでは、「加藤巍山展 ―示現―」を開催いたします。
加藤巍山氏は1968年東京都両国に生まれ、幼少期の原初的体験により日本文化・歴史に興味を持つ様になったいと言います。
木の声を聴き、加藤巍山としての気配を消し、木が本来成るべき姿(仏像)に掘り出していくという仏師としての役割を追求していく加藤氏。
一方今展では、仏師として業を積み、自らを自光雲五代と名乗る事で自身を厳しく律することで、仏像の制約をはなれ、作為に溺れず普遍の美を追求し、希求する、極限まで研ぎ澄まされた精神の中で生まれた創作シリーズを展観いたします。
五行思想(五行相生・五行相剋)において「木は燃えて火となり、木は土を押しのけ成長する」と考えられます。
生命活動そのものが彫刻と語る加藤巍山氏が、魂を燃やし表出させた言霊をどうぞご高覧ください。
※「示現」・・・神仏が霊験を示し現すこと。また、その霊験。神仏のお告げ。
「奇跡が示現する」仏・菩薩(ぼさつ)が衆生を救うために種々の姿に身を変えてこの世に出現すること。
尊厳と普遍
国も、民族も、文化も、芸術も、宗教も
分断され、体系化され、言語化され、数値化され、合理化され、消費され
その役割を終える
顕微鏡の中から宇宙に至る生命活動は
混沌し、誕生し、増殖し、膨張し、循環し、縮小し
その螺旋の中で他と違わずに消滅する
国も、民族も、文化も、芸術も、宗教も
分断され、体系化され、言語化され、数値化され、合理化され、消費され
その役割を終える
顕微鏡の中から宇宙に至る生命活動は
混沌し、誕生し、増殖し、膨張し、循環し、縮小し
その螺旋の中で他と違わずに消滅する
一鑿、一鑿、私は魂を刻む
零れ落ちた人間の尊厳を掬い上げ、彫刻に閉じ込める
彫刻は記憶し、その魂は永遠に振動し続ける
人間の野生と、歴史と、衝動と、慟哭と、祈りとを携えて
私は近代への呪術師となる
私は夢想する。
文明が滅び、再び発見されることを。
自光雲五代 加藤巍山
『示現 – 加藤 巍山展』
[会場]
日本橋高島屋 6階 美術画廊X
[日時]
2019年11月27日~12月16日
[お問い合わせ]
日本橋高島屋S.C.本館 TEL 03-3211-4111(代表)
[日本橋高島屋 – 詳細情報]
https://www.takashimaya.co.jp/nihombashi/departmentstore/topics/detail.html?category=art&id=20941#contents